栄助兵衛の四方山(よもやま)話

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不妊治療の保険適用 - なぜ子供ができないの?

子供が欲しくても子供ができない。つまり妊娠しない夫婦って結構多くて、あるテレビ番組では4~5組みに一組の割合で不妊治療をしているらしい。

妊娠しない原因としては、昔は女性側にばかり問題があるように言われていましたが、近年は男性側にも大いに問題があるそうです。

その問題とは「無精子化」つまり若くても精子の数が極端に少ない。あるいは、精子の活動力が極端に弱くてほとんど動かないなど、
ある統計によると、4~5人に一人の割合で若年男性の生殖能が衰えていて、まさに「精子クライシス」と言われるほどの状況だそうです。

女性側の問題は、結婚の晩婚化によって卵子の質が低下してしまうということが、一番の問題のようです。

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これは、生物的、生理的な問題であり、卵子が健康な若い内に結婚して子供をつくりましょうということになる訳やけども、
女性の人権という観点が絡んできて、「女性は若い内に結婚しましょう」なんてことを声高に言おうものなら、セクハラ問題にもなりかねません。

 つまり、女性側の子供ができない理由というのは、本質的には、
結婚の晩婚化->体の老化->卵子の質の低下->生殖能の低下
と言うことであり、

では、なぜ女性の晩婚化が進んでいるのか?
働く女性が増えた。男に頼らない女性が増えた。男が頼りなくなった。結婚することの意味が見えない。結婚しても今より幸せになれるように思えない。面倒臭い。などなど、女性にも色々言い分があり、

つまりは「なぜ、結婚しないの?」という価値観の問題なので、子供ができないとは切り離してその原因を別に考えないといけないのです。

だから、「不妊治療を保険適用にする」というように少子化対策を経済的な問題として解決しようとすると、根本的な原因を見失うとともに、将来にわたって本質的な解決策を見失ってしまうことになりかねないのです。

そして、「結婚適齢期を過ぎても不妊治療すれば子供ができる」という大きな誤解が一人歩きを始め、さらに晩婚化が加速して不妊治療の需要が高まり、結局健康保険組合の負担が増え、今ですら国民医療費が40兆円を超えているのに、さらにこの医療費全体を押し上げることにつながり、国民の負担が増すばかりになるのです。

一旦、保険適用したものを適用外に戻すことは、選挙のことを考える政治家にできる訳がなく、少子化対策のことを真剣に議論しなければならないにも関わらず、その場しのぎのための思いつきのような政策で何とかなるだろうと考えていたのでは、
やがて、日本人は地球上から消え去ることになるのでしょう。

これは今の政治家のような老人の問題ではなく、日本の将来を担う若い人たちが真剣に考えなければならない問題なのです。