mobi と kf8の違い
mobiとは
mobiは、Amazon Kindleストアで販売・配信され,利用されている電子書籍フォーマットの1つ。元々は、 フランスのMobipocket社が開発したMobipocketフォーマットがベースとなっており、その後、Amazonに よる同社の買収により、Amazon Kindleストアで利用されるようになった。
現在のmobiフォーマットは、Amazonが2011年に開発したフォーマット「Kindle Format 8(KF8)」を指すこ とが多く、最近のKindleリーダーで閲覧可能となっている。このKF8は、拡張子が「.mobi」または「.azw」 となっている。
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mobiの仕様
前述のとおり、mobiはもともとフランスのMobipocket社が開発したPC向けの電子書籍システムおよびそ のフォーマットであった。Amazonによる買収により、Kindle用フォーマットとして利用されることになり、開 発が進んでいる。
HTMLをベースにしたフォーマットであったため、基本的にはEPUBとある程度の互換があるものとされ ている。そのため、後述の、Amazonが提供する「KindleGen」を利用することでEPUBファイルからmobiフ ァイルを作成することが可能となっている。
通常、DRM制限がかかっていないファイルをmobi、DRM制限があるファイルをazwと書き分けることが多 くなっている。
mobiファイルの作り方
mobiファイルの作り方は、大きく次の2つの手順が必要となる。
1.EPUBファイルの作成
2.KindleGenを利用し、EPUBをmobiへ変換する
基本的にはEPUBの仕様に則って作成されたファイルであれば、KindleGenは問題なくmobiファイルへ の変換を行ってくれる。ただし、スタイルの表現など、EPUB準拠であってもKindleのリーダー側で解釈 が行われず、(エラーはないものの)崩れたレイアウトになるケースが見られる。とくにフォントの指定や 入れ子構造になったタグに関しては注意が必要だ。
また、これは筆者が実機レベルで確認したものではあるが、Kindle専用端末(Fireなど)のリーダーと、 PC向けKindleリーダーではmobiの解釈が異なるケースが見られた。筆者が確認した具体的の1つは、 使用可能なタグを利用した場合でも、複数のスタイルを当てた部分が一方では問題なく表示され、一 方では文字が潰れるといった症状が起きている(角丸とoverflowのスタイルが付いたボックス要素の中 で、さらにp要素でマークアップされた箇所が文字潰れを起こした。2015年11月現在)。
このようにマークアップ上は問題なくとも、リーダーのプラットフォームの違いによって起きる不具合はこ れからも起こる可能性があるため、制作段階で細かくチェックすることを勧める。
なお、電子書籍フォーマットとして非常に流通しているPDFに関しては、オープンソースで配布されてい る電子書籍管理・変換ソフト「Calibre」を利用することで、直接mobiファイルへ変換することが可能となっ ている。